合理的配慮で優しい社会に。障害者差別解消法とは?

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格安航空会社バニラ・エアで搭乗拒否された自称プロ障害者の木島英登(きじまひでとう)さんが話題になっている。ネットでは悪質なクレーマーだと大きく騒がれており、一体どんなヤカラなのかと木島さんのページを見に行った。

木島英登さんとは

木島さんは1973年生まれ。「木島英登バリアフリー研究所」の代表で、世界のバリアフリー事情を調べて各地で講演を行っている。高校ラグビー部の練習中に脊髄を損傷して両足が動かなくなった後天性の障害者。

大学時代にアメリカに留学し、障害者を「障害者」ではなく「人」として見てくれることに感動し、日本の価値観や社会のあり方を変えるために活動している。

ニュースを見たとき「格安航空会社はコストを限界まで削っているのだから大手の航空会社を利用すればいいのに」と思ったが、これも木島さんのバリアフリー調査の一環だったのかもしれない。

AmebaTVで「障害を強みにして食っている」と言い切り、プロ障害者と呼んでくれても構わないとも言っている。

何が原因で騒がれているのか

今回の件、障害者を搭乗させる配慮をしていなかったバニラ・エアと木島さんの強引なやり方に批判が集まり、障害者派と反障害者派が戦っている。

バニラ・エアは障害者に対する合理的配慮が欠けているのが問題だった。合理的配慮は近年割と聞くようになった言葉で、2016年施行の障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)から各企業に義務化されている。

合理的配慮とは、障害のある人への配慮のことで決して無理をしない程度の配慮を意味する。背の低い人の足元に台を置くとか、その程度の配慮でもいい。バニラ・エアはその配慮がなく、障害者派からの批判を受けている。

対する木島さんは、バニラ・エアが車いすの乗客を乗せられないことを確認せず強行突破を図ったことが非難されている。事前連絡せずに現場で騒ぐクレーマーだ、関係ない人に迷惑を掛けた当たり屋だと言われている。

元祖クレーマーの"あの人"が登場

この件に関して、やはりと言うか、五体不満足こと乙武洋匡氏が現れた。乙武氏といえば2012年にレストランに入店拒否されたのに激昂してレストランを実名で晒し上げ炎上させようとした正真正銘のクレーマーである。あまりにも凄まじい横暴ぶりにアンチを激増させた。

乙武氏は「きっと、この国では炎上するのだと思います。」と、言わずにはいられない様子でこの件に言及した。炎上するのは今までの悪行のせいでしょと突っ込まざるを得ない。

木島さんのクレームは障害者差別に一石を投じた。と、乙武氏は語る。 障害者理解を進めるために障害者が声を上げるのは確かに正しいと思う。ただ「バニラ・エアは違法企業だ、無自覚の差別を行っている」という文章を見ていると、障害者に配慮しない者は叩き潰して目を覚まさせろ、のような態度に見えてしまう。これも乙武氏が悪い障害者のイメージを作ってしまったせいか…。

まとめ

私はこの件について、バニラ・エアが悪いとか木島さんが悪いとか言う気はない。五体満足な健常者は障害のある人が何に不自由を感じているのか、基本的には理解していない。合理的配慮という言葉自体も非常に曖昧なもので、障害のある人がどのような配慮を必要としているのかも一様でない。

海外が障害者をどのように見ているかは知らないが、木島さんの言うように日本は確かに障害者を別者と扱っている雰囲気がある。長いこと非正規雇用として働いていた私も常々差別されていると感じていた。周りが哀れみの目で見下すのだ。木島さんが車いす生活になって周りの目が変わったという気持ちが分かる。無自覚で差別意識を出してくる日本人はけっこう多い。

乙武氏や木島さんのやり方が少々乱暴で「障害者は何でもゴリ押しか」という意見も出ている。それでも優しい社会を作るためには合理的配慮を考えるきっかけが何か必要だと思うのだ。差別のある社会は冷酷でギスギスしたものでしかないから。