非正規ブログ ~幸せになりたかった~

幸せになりたかった30代独身異常男性の日記

横浜・東京・ドラクエウォークの旅 前編

スポンサーリンク

夢ならばどれほどよかったでしょう

7月某日、出勤予定を見た。それは米津玄師が「Lemon」を歌いそうになるほど過酷なものだった。休日は4日、勤務日数は27日。ブラック企業に労働基準法は関係なし。真夏の勤務表を見て目眩を起こし、死を覚悟した。頑張った自分に何か『ご褒美』を用意しておかないと精神が持たない。おそらく気が狂ってしまうかもしれなかった。

仕事から開放されたい、できるだけ遠くに行きたい、仕事のことを忘れられるほど遠くへ。そう思ったおれは人生最後の旅を計画した。9月のカレンダーを確認すると3連休が2回ある。ここは思い切って4連休にしてもいい。おれは8月に27日間も働いた(まだだけど)から有休を取っても文句は言われないはずだ。絶対に取ってやる。

9月20日は、この幸せになりたかっ太がこの世に生を受けた日である。しかし、その日を知っているのは母親しかいない。祝ってくれる友だちも恋人もいない。誕生日に大阪に居ても意味がない。逃げよう。

幸運なことに、この日には横浜DeNAベイスターズの試合があった。ここ数年で大人気球団へと姿を変え、今では「チケットが取れない球団」と言われている。その試合のチケットを取ることができた。買ったのは7月30日だったが、希望の一塁側内野席はすでに完売していた。この幸せ、目が悪いので基本的に外野スタンドでは観戦しない。

地獄の27日勤務

ある程度の覚悟はしていたが、月27日の勤務は厳しいものだった。7月の最終週から週6勤務が続く。連休が無いとはどういうことか。1週間のうち、仕事を忘れられる日が1日も無いということである。たった1日の休日が始まった瞬間に「明日は仕事か」と考えなければならない。まともに休めるはずがなかった。

緊張感から安心して眠れる日はなく、時には気を失うように布団に倒れ込む。8月1週目は7連勤、2週目で気が遠くなる。3週目に入ると精神に異常をきたし始めた。完全休養日が無い日が続き、精神的ストレスが限界に近くなっていた。しかし逃げることはできなかった。最終の8月4週目、帰宅後に24時間テレビを見ながら「地球よりも27日勤務の俺を救ってくれ…」と神に祈った。

さよなら夏の日

8月31日。夏らしい思い出を作ることもなく、夏が終わりを迎えた。何だったんだこの夏は。そして、人生最後の旅まで20日を切っていた。確定している予定は野球観戦のみ。Twitterのフォロワーさんがいる場所や、映画「天気の子」のモデルになった場所に行ってみようかなど、人生最後のアイテナリー(旅行プラン)を漠然と頭に浮かべていた。9月14日から始まる3連休で計画をまとめようと思っていたところ、思わぬ展開が待っていた。

ドラゴンクエストウォーク登場

9月12日。スマホアプリ「ドラゴンクエストウォーク」が配信された。3連休はひたすら歩いていて、人生最後のアイテナリー(旅行プラン)は何も進まなかった。出発当日になってようやく持ちものチェックリストを作った。当初はボウリングのボールとシューズを持っていこうと思っていたが、早々にあきらめた。6キロのボールを運びながら歩くなぞ、何を考えていたのだろう。着替え、歯ブラシ、充電器、荷物は予想以上に軽くなった。なんとなく入れていた充電器が、まさか今回の旅で大活躍をすることになろうとは…。

人生最後の旅立ち

9月19日夜。2年ぶりに夜行バスに乗る。周りは全員男、ゲボボボーッ。車のにおいなのか、男性臭なのか、わからないが、バスの中は臭かった。猛烈な吐き気を催して早くも人生最後の旅は苦境に直面した。自分でも年々神経質になっているのがわかる。若い頃はバスの中でも多少は寝ることができたのだけど、今回は1分も睡眠状態にならなかった。ETCのエラーや交通渋滞も重なり、40分遅れでバスは横浜に到着した。これまで3回横浜に来ているが、毎回新大阪で降りていたので景色が新鮮だった。まだシャッターの開いていない地下街で腰を下ろし、ドラクエウォークのアプリを開いた。

横浜の街を歩く

第一の目的地・横浜ランドマークタワー。横浜駅から十分歩いていける距離だ。みなとみらい通りを吹き抜けるハマの風。この空気を吸っているとバスで疲れた体が回復してくる。ほどなくして横浜ランドマークタワーが見えてきた。いつか電車で来た場所に歩いていくのは、頭の中の地図がつながるようで楽しい。ドラクエウォークのご当地クエストをクリアし、お土産をゲットする。ランドマークプラザのマクドナルドに入って休憩する。

f:id:noregular:20190930220449j:plain

次の目的地は宿をとってる関内駅。横浜スタジアムの最寄り駅でもある。途中、桜木町駅を通りかかった。フォークデュオ『ゆず』の歌にもなっている有名な場所だ。桜木町を越えて、関内が近づいてくる。ここで、あることに気が付いた。道がきれいだ。

自分の住んでいる大阪はゴミが散乱する汚い街だ。横浜の空気が大阪より良く感じられるのはこのためだろう。次に気づいたのは通行人のマナー。大阪では5メートル程度の横断歩道なら、おそらく8割以上の人が信号を無視するだろう。横浜の人はそれをしない。さらに、歩きながらスマホを触っている人もいない。大阪では歩きスマホ、自転車スマホは当たり前である。どうだろうこの違いは。横浜へのあこがれがまた強くなった。この街で君と暮らしたい。

関内駅に着き、横浜市庁舎を通っていくと、大きなスタジアムが見えてきた。5年前に初めて見た横浜スタジアムだ。ようやく夢がかなう。まだ人の気配がしないスタジアムを一周する。関内駅に戻って宿の場所を確認する。チェックイン時刻まで時間があるので昼食をとることにした。目の前に美味しそうな中華料理屋があった。その名は日高屋。ふむ、この名前聞いたことがあるぞ。中華そば定食を注文して食べる。割と好きな味である。食事を終えると、ドウッと疲労が襲ってきた。不眠で朝から歩き続けていた体が限界を迎えていた。これ以上行動することができない。命からがらネットカフェにたどり着き、2時間気絶していた。カプセルホテルにチェックインしてシャワーを浴び、体をごしごしと洗って準備完了。さあ行くぞ。横浜スタジアムへ。

後編に続く